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保育士転職のコツとは?口コミサイトも活用し前職の不満も解消!

保育士転職は、他の保育園への転職と、異業種への転職の2種類があります。例えば他の保育園への転職理由のトップは、「職場の人間関係」です。それほど、保育士という仕事を快適にこなすには、人間関係が重要です。その他の理由としては、「お給料が安い」「仕事量が多い」等があります。

つまり保育士が転職を成功させるヒントは、「今の職場を辞めたくなった転職理由」をクリアすることです。当然インターンシップのように、転職活動で現場に入ることはできません。求人案件の情報取集は、保育士転職サイトや保育士転職エージェントを活用することになります。

そういった条件下で、いかに自分にピッタリの保育園を見つけられるかが大事です。また見つけた後に、どんな志望動機を送り、面接するかも同じぐらい重要です。

本記事では、同じ保育士業界で転職を希望する方向けに解説します。

 

保育士実技試験対策講座

 

1. 保育士転職の現状とは

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C子

私の友人が、転職を考えているんですが…私が転職をしたことがなくて、どんなアドバイスをしたらいいかわからないんです

その友人は、何をきっかけで転職しようとしたの?

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B子

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C子

先輩保育士と連携がとれず、他の先輩も相談しても助けてくれないことだと言っていました。先輩方は、なんで転職しようと思ったんですか?

私は昇級しないことが大きかったかな~勤続年数10年経っても、給料どころか役職もつかなかったよ

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A子

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B子

私は、園の教育方針の違いだったな~。お給料がよかったのでそれだけで決めてしまったけど、自分のやりたいことができなかったな~

こちらの記事では、他の保育士がどんな理由で転職しようとしているのか紹介してくれてるから参考にしてみてね

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A子

 

1-1. 保育士の有効求人倍率は2.67倍

保育士の有効求人倍率の推移


 

令和3年(2021年)の厚生労働省の「保育を取り巻く状況について」資料によると、保育士の有効求人倍率は令和3年で2.67倍です。つまり、保育士1人に対して約3倍の保育園が受け皿としてあります。

この数字は、全職種の有効求人倍率が1.12倍であることを考えると、恵まれているといえるでしょう。結婚や出産等の理由で離職しても復職しやすいのは、こういった背景があります。

1-2. 働いていない保育士が多いという事実

保育士の登録者数と従事者数の推移

上の図は、2007年から2019年までの保育士の登録者数と従事者数の推移です。青のラインが保育士資格の登録者数です。オレンジのラインが、保育士として実際に働いている人数です。

グラフでは保育士資格を取得しても、保育士として働いていない人が増加しています。つまり、働く側と受け入れる側のアンマッチが発生していることがわかります。

このグラフから読み取れることは、保育士は就職先には恵まれているものの、満足感は低いということです。つまり、転職先選びは慎重に進める必要があります。

 

2. 保育士転職の上位の理由とは

保育士転職理由ランキング

2-1. 1位は33.5%で人間関係

保育士が転職する理由は、1位は人間関係(33.5%)、2位は給料が安い(29.2%)、3位は仕事量の多さ(27.7%)です。このデータから、職場の人間関係で悩んで仕事を辞める事情が浮かび上がってきます。

2-1-1. 人間関係が悪化する要因とは

では、保育士が辞める人間関係の悪化の要因には、どんなものがあるのでしょうか。主な要因について、解説します。

◆女性のみの閉鎖的な環境

保育士の職場は、女性比率が非常に高く、閉鎖的になりがちです。厚生労働省の調査では、男性保育士の比率は5%以下にとどまっています。しかも同職種の人間が多く、年功序列の風土があると、かなり閉鎖的な状態になる可能性があります。

また同じ集団に所属するということは、ほぼ毎日顔合わせるだけでなく、ときにはチームを組んで行動しなければなりません。そのため高圧的な人物がいたり、責任を逃れようとしたりする人物がいると、大きなストレスを感じる原因になります。

◆個人の業務の負担が大きい

保育士は、子どもの成長を日々実感できるやりがいのある仕事です。しかし予測不可能な複数の子どものケアをすることは、大きな負荷がかかります。また園児のケアだけでなく、保護者への連絡事務などの周辺業務も多いのが実情です。このような業務での忙しさが、周りへの配慮が欠けてしまう要因になる可能性があります。

2-2. 労働環境のミスマッチ

一部の保育園では、保育士のサービス残業や持ち帰りの仕事が常態化していることもあります。そのような業務は、当然募集要項には書かれていません。実際に勤務してからギャップに悩むことになります。給与が高ければ我慢できるかもしれませんが、「このお給料ではやっていられない」と、再び転職活動をスタートする保育士もいます。

2-3. 教育方針の違い

保育園によっては、さまざまな教育方針があります。のびのびと子どもらしく過ごすことを重視している園もあれば、チームワークや団体行動を重視する考え方もあるでしょう。

自分の保育に対する考え方とマッチした保育園を見つけれれば、教育方針の違いから更なる転職を検討するといった状況にはならないはずです。可能であれば、実際の現場の見学をさせてもらうことで、自分に合っているかが分かります。

2-4. 体力面の辛さ

保育の仕事が好きだけれども、体力面がツラいという理由で、転職を考える保育士も多いようです。早朝から開園し、子どもの安全を見守りながら勤務する保育士は、非常に体力がいる仕事です。

もしフルタイムで働くのが難しいと感じる場合、スポット的な働き方や、3交代制のシフト制を導入している保育園を選ぶのがおススメです。

 

3. 保育士転職で失敗しない事前情報取集とは

保育士転職

3-1. 優良案件を幅広く集める

3-1-1. 求人サイトを活用する

保育士の転職活動で優良案件を見つけるためには、求人サイトが有効です。例えば、保育士ワーカーや保育のお仕事、マイナビ保育士、保育士バンクなどが有名です。また保育士の求人サイトの活用方法については、『保育士転職サイトはどう使えば?現役保育士が使い方を伝授①』で解説しています。是非、参考にして下さい。

3-1-2. 母校の就職課を利用する

自分が学んだ学校の就職課には、長年の就職関連の情報がストックされています。例えば、毎年一定数の卒業生が就職している職場の場合、先輩が職場にいることで働きやすい環境である可能性があります。

3-2. 募集要項以外の生の情報を集める

面接で直接聞く前に、募集要項に出てない保育園の実情を把握する手法を、解説します。

3-2-1. 母校の就職課を利用する

就職課には、長年の就職先の情報がストックされています。自分の学校の生徒がどこに就職し、どうなっているのかは大きな関心事です。そのため、就職課には卒業生とのつながりもあります。

例えば、自分が気になる保育園に卒業生が就職していた場合、募集要項には出ていない情報が得られる可能性があります。是非、アプローチしてみましょう。

3-2-2. 転職エージェントを利用する

ご存知の通り、転職エージェントに登録するとコンサルタントがつき、色々アドバイスをしてくれます。志望動機の書き方や、面接のポイントをレクチャーしてくれることもあります。

転職エージェントに、自分の希望する保育園の「離職率」を聞いてみるのも効果的です。例えば園内の人間関係は把握できなくても、その内情は「離職率」や「職員の平均年齢」に反映されるからです。

3-2-3. 転職口コミサイトを利用する

近年の転職活動で、非常に参考にされているのが、口コミサイトです。例えば「保育士のミカタ」は、実際に働いた保育士の口コミが100万件突破しています。

退職者は実態よりはマイナス方向に評価する傾向がありますが、それでも求人広告ではわからない内部情報は貴重です。特に、人間関係だけでなく、持ち帰り残業時間などの事実が受験前に判明すると効果的です。

保育士の転職クチコミサイト「保育士のミカタ」

 

4. 保育士転職の面接時でのポイント

保育士転職 面接

保育士の転職活動は、「売り手市場」です。しかし、転職理由の上位理由である「人間関係」「給料の安さ」「仕事量」を見極める必要があります。そして前職での離職を前向きにアピールする必要があります。それらのポイントを、以下に解説します。

4-1. 人間関係を転職理由にはできない

先述したように、転職する理由として最も多いのが「人間関係」です。例えば人間関係のトラブルで退職した場合、その理由を話す際にどうしても特定の人物の愚痴や悪口めいた言い方になってしまう可能性があります。

具体的には、「前の職場では忙しく余裕のない職員に対して、厳しい態度をとる職員が多くなっていました。お互いにフォローをし合うといった姿勢がなかったのです。私は周囲とコミュニケーションを取りながらチームワーク良く仕事を進めていく環境を望んでいるため、転職を決意しました」という前向きな姿勢が好感を持たれるでしょう。

面接を行うスタッフとしても、「この人ならば現在のスタッフとも連携を取り、チームワークを発揮してくれそう」と好印象を抱くかもしれません。

4-2. 家庭の事情による転職の場合

例えば、夫が引っ越しを伴う転勤などで退職をした場合は、その理由をはっきりと伝えましょう。よほど特殊な理由でない限り、嫌な顔をされることはないでしょう。

ただしその理由によっては、「仕事を長く続けていけるのか」「園側が希望している労働環境で問題ないのか」といったことが気になります。例えば配偶者が転勤族ならば、採用をしてもまたすぐに転勤となり、退職してしまうのではないかといった不安を抱くものです。

そういった前職を何らかの事情で転職した場合は、現在の状況も一緒に伝えましょう。先ほどの夫が転勤族ならば「一度転勤をすると〇年はそこの土地で生活することが多いです」「前回の地域には〇年滞在していました」といったおおよその期間を提示すると、受け入れる保育園側の不安も解消されます。

4-3. 自分が目指す保育の姿とのギャップがあった

自分としてはもっと子どもの個性を大事にしたいのに、前職の職場ではルールや決まりごとを優先する方針だったということがあります。どんな理由であれ、自分の理想と現実にギャップのある環境で働くというのは、非常に辛いものです。

例えば、先ほどの「ルールを重視する園に不満を抱いている」としましょう。「前に勤務していた園では、子どもの個性よりもルールをや決まりごとを守らせることに、強いこだわりを持っていました。私はもっと幼児期にはおおらかな心で接したいと考えています。そして自分自身でルールを守る意識を芽生えさせる教育を実現したいと考え、こちらの施設への転職を決意しました」という感じです。

このように、前の園の方針の合わなかった部分と、自分の考えを強調しましょう。

4-4. 労働条件に不満があった

労働環境の不一致から退職転職を検討する保育士の主な理由は、「賃金」と「勤務時間」が多いようです。給与の安さで転職を考えている場合、面接でそれを伝えるのは勇気が必要です。

また保育士は世間一般的に給与が高い方とはいえず、志した時からある程度の収入については、理解できていたとみなされることがケースが多いでしょう。「給料が安かったから辞めました」という理由では、無責任な人物に見られます。

その場合、「自分の成果と賃金が見合ってなかった」と内容を変えましょう。例えば「前職では成果を評価をされず、給料に反映されませんでした」という感じです。そして「成果をきちんと評価してもらえる環境で働きたいと、転職を決意いたしました」というアピールになります。

4-5. 転職理由が面接先も同じ可能性がある

「お給料の安さ」は、募集要項で確認できます。しかし、「人間関係」と「仕事量」は募集要項ではわかりません。その部分を面接前にクリアにするためには、先述した情報収集をすることで把握できます。

それとは別に確認する方法としては、面接で確認することです。例えば人間関係があまり良くない組織風土の特徴は、「離職率の高さ」と「在籍スタッフの平均年齢」です。

離職率が聞きにくい場合、現在のスタッフの平均年齢を聞くのがいいでしょう。例えば平均年齢が高い場合、組織の新陳代謝が停滞している可能性があります。

 

5. 保育士転職まとめ

保育士の転職は、平均2~3回といわれています。どんな職業でもそうですが、転職は働く環境を変える絶好のチャンスです。

何より現在の不満点を解消し、自己成長できる保育園を見つけ、面接で受かる必要があります。

今回の記事では、求人サイト、母校の就職課、転職口コミサイト、面接での質問を活用して、転職活動を成功に導くスートリーを解説します。

「履歴書の書き方」等については、『保育士の転職でやるべき事とは?内定が取れるポイントを解説します』で詳しく解説しています。実際の書き方事例も掲載していますので、参考にして下さい。

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