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保育士の復職とは?潜在保育士の現状と復職のポイントを解説します

保育士の復職は、国にとっても大切なテーマです。以前保育士として働き、結婚や出産等で離職したままの人を潜在保育士といいます。

厚生労働省のデータによると、2018年の潜在保育士の数は95万人です。そしてこの数は、保育現場で働く保育士の約59万人を大きく上回っているのが現状です。

せっかく保育士という国家資格を取得して働いた人が、なぜ復帰しないのでしょうか。また復帰するためには、どのような解決すべきポイントがあるのでしょうか。

本記事では、潜在保育士の現状も含めて、保育士の復職について解説します。

 

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1. 保育士の復職の現状

保育士 復職

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A子

来月から、私の同級生が10年ぶりに復職することになったの!

潜在保育士ですね!また現場に戻ってくれるのは嬉しいです!

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B子

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A子

そうね。ここの記事では復職を悩んでいる人に向けて解説しています!楽しい保育を是非一緒にやりましょう!!

 

1-1. 潜在保育士について

保育士の資格を持ちながらも、現在は保育士として勤務していない人のことを「潜在保育士」と呼びます。この潜在保育士は、厚生労働省が調査した「保育分野における人材不足の現状」の資料によると、全国に約95万人いると言われています。

約17%が、保育士資格を取得したものの、実際には保育施設で勤務した経験のない人です。また残りの約83%は保育士資格を持っており、過去には保育施設でも勤務していたけれども、現在は別の職業に就いている人です。慢性的な保育士不足を解消するためには、潜在保育士の復職は大きな課題です。

1-2. 潜在保育士の69%は子ども有り

全国潜在保育士調査結果」の資料では、潜在保育士の具体的な姿が把握できます。それによると、潜在保育士の99%は女性です。そして「配偶者あり」が75%、「子ども有り」が69%という結果になっています。つまり、潜在保育士のほとんどは女性で、約7割が子育てをしているか、ひと段落した女性です。

潜在保育士の多くは、日中は自身の子どもの保育をしています。つまり保育士として復帰するためには、自身の子どもを保育園に預けなければならない現状があります。

1-3. 保育園で働かない理由とは

潜在保育士が保育園で働かない理由(※「全国潜在保育士調査結果より)

では、潜在保育士が保育園で就労しない理由は何でしょうか。1位は「求人しているが条件に合う求人がない(29.6%)」です。2位は「就職する必要性を感じない(24.5%)」で、3位は「就職に不安がある(26.4%)」です。

つまり、条件を整えれば働く層が3割、不安要素を取り除けば働く層が3割いることがわかります。

1-4. 保育園で働く不安要素1位は家庭との両立

保育園で働くにあたっての不安要素は、1位は「家庭との両立(48.6%)」、2位は「自身の健康・体力(45.5%)」です。これを年代別に見てみると、20代の潜在保育士の1位は「自身の健康・体力(35%)」、2位は「能力(25%)」でした。

また30年代は、1位「家事との両立(71.4%)」が圧倒的に多く、2位は「自身の健康・体力(28.6%)」でした。そして40代も1位「家事との両立(60.0%)」が高く、2位は「自身の健康・体力(50.0%)」でした。

また職場環境の不安要素については、40.3%が「勤務時間」でした。つまり、現場に復帰すると「家庭と両立できない」と考えていることがわかります。

 

2. 保育士復職のメリット

保育士復職のメリット

保育士として復職することには、メリットもたくさんあります。保育士として復職することには、どのようなメリットがあるのでしょうか。それらについて解説します。

2-1. 即戦力としての期待

例えば20代で結婚や子育てのために退職をし、気づけば30代や40代になっていたという方もいるかもしれません。そうなると10年以上のブランクが発生しますから、復職をためらう気持ちも生まれるでしょう。一般的な職業の場合、10年以上のブランクは就職活動においてマイナスに評価されてしまうことが多いものです。

しかし保育士の復職では、ブランクが長くてもそれほどマイナスになりません。例えば自身の子育てについても、貴重な経験だとプラスに捉えてもらえます。なぜなら、子どもへの向き合い方はもちろんのこと、保護者とのコミュニケーションもとれるのではないかと期待されるからです。

久しぶりに復職する形であっても、即戦力として働けるケースが多いため、保育園側としては歓迎してくれます。

2-2. 好待遇で働ける可能性がある

保育士の求人は、年々増加傾向にあります。共働き家庭が急増しており、それに伴い受け皿としての保育施設が求められています。また保育士が不足しているからこそ、待遇を改善する保育園も増加しています。

優秀なスタッフを確保し続けるために、以前では考えられなかったような負担の少ない勤務体系を採用していたり、充実した福利厚生を完備した保育園も登場しています。

保育士の求人の実情とは?傾向と対策を徹底解説します』では、最新の求人条件を多数掲載しています。以前と比較すると、かなり多様化が進んでいるのがわかります。是非、参考にして下さい。

 

3. 復職に向けてやるべきこと

保育士の復職

3-1. 過去の経験と実績をアピール

「実際に保育士として勤務していたのは昔のことだから」と思う方もいるかも知れません。しかし当時の経験と実績を整理しておくことで、強いアピール素材になります。

例えば何らかの役職を任されていたり、新人保育士の教育係をしていたりと、何らかの役割を担っていた方も多いはずです。また保育園で行われていたイベントを取り仕切ったなどという経験も、話せるようにしておくと良いでしょう。育児のために一時的に離職していたのであれば、子育て経験も同時にアピールしても構いません。

3-2. 保育園選びは慎重に

復職にあたって「自宅から近く通いやすい」「給与や休暇など待遇が魅力」等の条件をチェックして、保育園を選ぶことも大切です。仮に妥協して条件が合っていないと保育園に勤務しても、すぐに退職することになってしまいます。それはあなたにとっても保育園側にとっても、メリットはありません。

また保育園によっては、独自の教育手法を用いるところが増えています。例えばスポーツや英会話、アート、音楽等に特化している保育園が増えています。そういった園で働く場合、保育士はそれに対応する必要があります。

もちろんそういった教育手法の場合、スキルを持っているスタッフが指導にあたることになります。見守る保育士もそれなりの知識や技能を要求される場面が多々あります。自分のスキルとマッチしていない場合、勤務することが難しいと感じるかもしれません。

しかし、スキルが不足してている未経験者でも、採用されることもあります。そういったときには勉強が必要にはなりますが、自身の保育士としてのスキルアップにつながるので、挑戦しても良いかもしれません。

3-3. 体調コンディションを整える

復職するにあたっては、体調を整えておきましょう。例えば保育園と現在の生活時間があっていないようであれば、早いうちから調整して行く必要があります。

最近はコロナ禍の影響もあり、保育士の体調管理に気を配っている保育園が増えています。そのため、出勤初日から体調悪化しないように生活リズムを整えましょう。

 

4. まとめ

保育士の復職のポイントは、「子育ての両立」と「家庭との両立」です。最近では保育士を採用したい保育園側が、1日3~4時間働くだけでもOKのような好条件の案件も増えてきています。

また時給も、それなりに高い案件も増えてきています。つまり、求人案件をまめにチェックしていれば、過去の経験を生かした保育士ライフを復活できる可能性が高くなっています。

今後、保育士の働き方は多様化していくでしょう。保育園の経営的にも、保育士の数が足らないことによる機会損失は避けたいはずです。そういったニーズが、雇用スタイルの多様化を促進しています。

保育士がイキイキと働くことは、そこにいる子ども達の幸せにもつながります。様々な国の支援制度も推進されていますので、保育士の働き方は今後更に進化すると思われます。

保育士ナレッジでは、そういった情報を今後も発信していく予定です。

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