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保育園の種類とは?保育園選びで失敗しないポイントを解説!

保育園の種類が多くて、どれがどれだかわからないと感じる方も多いでしょう。特にこれから保育士として働く方には、保育園の種類と特徴の理解は、必要不可欠です。

国が推進する「子ども・子育て支援新制度」によって、近年保育園の数は増えています。子ども・子育て支援新制度とは、「量」と「質」の両面から子育てを社会全体で支援する制度です。

また保育園の名称や制度は、自治体によって異なる場合があります。転職希望の保育士や、復職希望の潜在保育士には、保育園の種類は気になるところです。

そこで今回は、保育園の種類について、詳しく解説します。

 

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1. 保育園の種類と特徴

保育園の種類

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C子

企業主導型の保育園は、認可保育園と何が違うんでしょうか?

私が勤めている保育園は、企業主導型保育園だよ!保育士の配置する基準や建物の基準は、認可とは変わらないんだよね

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B子

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A子

待遇や子どもの人数など、自分に合った保育園を選ぶことが長続きの秘訣だよね

ここの記事では、企業主導型保育園をはじめ保育士資格を活かした職場を紹介してます

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B子

 

保育園の種類ごとに、それぞれ呼び方が異なります。自治体によって制度や保育内容が違っていたりと、子どもの教育に関する仕事に就いている方の中にも、なかなか違いがわからないといった方も多いでしょう。

今回は保育園の種類をはじめ、子どもを預かる施設やサービスの特徴について詳しく説明していきます。

1-1. 認可保育園(正式名:保育所)

「認可保育園」とは国が定めた基準を満たし、都道府県に認可された保育園です。一般的には「認可保育園」と呼ばれていますが、正式には「保育所」という名称です。

国が定めた基準には、「施設の広さ」「給食設備」「防災管理」「衛生管理」そして「保育士のスタッフの数」などがあります。

広さについては0歳児または1歳児ならば、一人当たり基準面積が3.3平方メートルと決められているため、建物内は広々としています。また、ある程度の広さがある園庭も確保されています。

認可保育園の入園手続きは、保護者が各市区町村に対して行います。認可保育園は認証保育園や無認可保育園とは異なり、保育料がリーズナブルな価格になっているため、待機児童が多くなる傾向があります。

東京都内や首都圏はもちろん、郊外でも認可保育園は人気が高いようです。そのため入園考査に伴い預かりの実績をつくるために、一時的に認証保育園を利用する保護者もいます。

認可保育園には市区町村が運営する公立イメージがあるかもしれません。しかし私立でも、国の基準を満たしていれば認可保育園と認められています。

認可保育園の種類には、下記の3タイプがあります。

1-1-1. 公立保育園

各市区町村が運営している保育園で、「公立保育園」と呼ばれることもあります。運営しているのは市区町村のため、入園手続きは住んでいる地域に申請します。勤務している保育士は、地方公務員の扱いになります。公務員ですので、数年ごとに同じ公立保育園間で人事異動があります。

1-1-2. 私立保育園

企業や私立の学校を運営している団体、NPO法人社会福祉法人などが経営しているのが、私立保育園です。公立園よりも保育料はやや高いですが、英語教育やスポーツに力を入れるといった特色を持った園もあります。

1-1-3. 公設民営保育園

国や地方自治体が設置し、実際の業務は民間に委ねているのが、公設民営保育園です。施設や運営は市区町村が行なっていますが、実際に勤務している保育士は地方公務員ではありません。

1-2. 認証保育園

「認証保育園」は、東京のみにある制度です。東京都内では保育施設用に広い土地を確保することが難しく、新たに保育園を作ろうとしても、認可保育園の設置基準をクリアできないケースが多々ありました。

そういった認可保育園の基準をクリアできないものの一定の保育の質を保つ保育園を増やすため、認証保育園の制度ができた背景があります。

認証保育園の運営にはNPO団体や社会福祉法人、そして株式会社といったさまざまな企業が参加しています。認証保育園にかかる費用は認可保育園と比べると高めではありますが、その保育所によって、特色のあるサービスを利用できるでしょうます。

1-3. 無認可保育園

無認可保育園は、別名「認可外保育園」とも呼ばれている保育施設です。分類的には、「国が定めた保育所の基準を満たしていない保育施設」になります。

無認可認可外という言葉を聞くと、なんだか不安なイメージを抱いてしまう方もいるかもしれません。しかし、さまざまな保護者の働き方に合わせて、フレキシブルな対応をしてくれる保育所が多いことが最大の特徴です。

例えば、早朝や夜間、休日預かりにも対応してくれます。不規則な仕事や自宅介護をしている保護者にとって、頼りになる保育施設です。また、着替えやおむつの準備不要といったサービスを実施している施設もあります。

無認可保育園は、認可保育園や認証保育園とは異なり、自由な保育内容を提供できます。そのためスポーツや外国語、アートといった部分に特化するなど、一風変わった特色を持つ無認可保育園もあります。

1-4. 幼稚園

保育園は厚生労働省が管轄しますが、幼稚園は文部科学省が管轄しています。そのため、幼稚園は小学校や中学校などと同じように、学校教育法に定められた学校のひとつです。

ただし義務教育ではなく、満3歳から小学校就学の年の満6歳になるまでの幼児のみに入園資格があります。保育内容は、文部科学省による「幼稚園教育要領」に定められています。

幼稚園の保育時間は4時間が基準で、保育園の原則8時間の半分程度です。最近では共働きが増加しており、預かり保育を実施している幼稚園も増えています。また満2歳になった幼児に対し入園前の準備期間として、週何回かのプレスクールを開催している幼稚園も増えています。

1-5. 企業内保育室

企業内保育室(企業内保育所)は、先ほど紹介した認可保育園の一種です。簡単に「託児所」とも呼ばれています。保護者が勤務する企業内又はその会社周辺に用意された託児施設で保育を行い、同企業に勤務しているスタッフに向けて開放されています。

体調不良やケガ等のトラブル時に、すぐに保護者が駆けつけられるのが大きなメリットです。また、職場の勤務時間や勤務日に合わせて利用できます。例えば、昼食は子どもと一緒に食べるといった仕組みを導入している企業もあります。

近年は、企業内託児所を開設する企業も増えています。ただしオフィス街に併設されることが多く、子連れで満員電車に乗る負担があるという問題もあります。

1-6. 院内保育室(託児所)

こちらも先ほどの企業内保育室と同じく、無認可保育園のカテゴリーに入る保育室です。こちらは病院内に設置されており、医師や看護師の子どもの保育を対象としています。

多くの医療スタッフは、24時間交代で勤務します。そのために子どもの預け先に困り、出産や育児をきっかけに退職後してしまう人もいます。医療スタッフのシフトに応じて預かりができるため、医療従事者にとっては非常にありがたい施設だといえます。

1-7. 認定こども園

認定こども園は平成18年からスタートした制度で、幼稚園と保育園の一体化を目指した施設です。また「幼保連携型」「幼稚園型」「保育園型」「地方裁量型」の4タイプがあります。共働き家庭が増えている現代では、今後認定こども園の増加が予測されています。

一般的な保育園は、保護者が働いていることが入園する上で第一の条件です。しかし認定こども園には就労義務はなく、全ての子どもが預かりの対象です。

1-8. ベビーホテル

主に就学前の子供を預ける託児する施設が、ベビーホテルです。特徴は、開園時間が早朝から深夜、場合によっては24時間といった長時間であることです。

ホテルといった名称から分かる通り、宿泊を伴う預かりも可能です。「午後8時以降の保育の実施」「宿泊を伴う保育の実施」「一時預かりの子供が定期利用をしている児童の半数以上を占めている」といった3つの条件のいずれかを満たしていれば、ベビーホテルという名称を利用できます。急な出張によって預け先に困っている保護者や、深夜に働く保護者にとっては非常にありがたい保育施設です。

1-9. ベビーシッター

ベビーシッターは、会社から登録している保育士が派遣され、託児を行う仕組みです。例えば東京都や首都圏では、シッターサービスの運営会社が多く、事前に登録だけ済ませておくことによって、利用者は当日でも託児できます。

一昔前のベビーシッターは、子どもの面倒をみる「お世話をする人」といったイメージでした。しかし最近ではリトミックやスポーツ、幼児の勉強補助など多様化しています。

1-10. 企業主導型保育園

企業主導型保育園は、企業が自社のスタッフの勤務体制に応じて、柔軟な保育サービスを提供する認可外保育園です。また企業内託児所とは異なり、複数の企業が共同で設置する例もあります。

また条件はあるものの、設備費や運営費は、認可施設と同程度の助成を受けられます。特定の企業に在籍しているスタッフだけでなく、近隣に住む子どもも利用できるので、地域の待機児童の解消に貢献し、企業イメージの向上にもつながっています。

企業主導型保育園については、『企業主導型保育園とは?その特徴とメリット・デメリットを解説!』で詳しく解説しています。是非、参考にして下さい。

1-11. ファミリーサポートセンター

ファミリーサポートセンターは、通称「ファミサポ」と呼ばれており、各市区町村で運営しているサービスです。乳幼児または小学生などの児童がいる家庭が、利用者として登録します。それに対して児童の預かりを受け入れる援助者がマッチングし、相互援助活動を行う仕組みになっています。

例えば朝の出勤時間と子供の登園時間が異なる場合、保育施設までの送迎をお願いしたり、習い事の送迎をお願いしたりします。このようなスポット的な託児をお願いするケースがメインです。

1-12. 保育ママ

日中の保育ができない保護者に代わり、3歳児未満の子供に限り、家庭で預かる保育所保育施設の総称が「保育ママ」です。あくまで家庭で預かるといった形になります。保育園のような園庭あるわけではなく、保育ママの自宅などの一室で託児をします。

保育を受ける人数も数名と少なく、アットホームな雰囲気の中で、子どもがのびのびと過ごせるのが特徴です。保育料や実際のサービス内容については、市区町村によって異なります。保育ママといった名称にはなっていますが、男性が働くことも可能です。

 

2. 保育園を選ぶポイント

保育園の種類

2-1. 勤務時間と雇用形態がポイント

保育士が保育園を選ぶ際には、「勤務する時間」「希望する雇用形態」からの検討が良いでしょう。例えば、決まった時間内で勤務をし、安定した収入を得たいのであれば、認可保育園、認証保育園、無認可保育園、幼稚園、企業内保育室といった施設がおススメです。

また夜間も勤務できる場合、院内保育室やベビーホテルも選択肢になります。その他にも、あくまで自分の都合に合わせて働きたいと考えていたり、副業的な働き方を望んでいたりするのならば、ベビーシッターやファミリーサポートといった手段もあります。

あくまで要望があった際に出勤するということになりますので、固定給ではなく歩合制のような形にはなりますが、その分非常に融通が利きます。家庭を優先し、その空き時間を利用して働きたいといった方におススメです。

2-2. スキマ時間を活かす働き方も

その他にも保育士資格を取得しており、スキマ時間を活かしたい場合、認可保育園や認証保育園のパートもおススメです。例えばお昼前後の忙しい時間のみ勤務できるパートを募集している施設も結構あります。ぜひ、そういった求人情報もチェックしてください。

保育士の資格や経験を活かせる場所は、多岐に渡ります。なので自分の希望に合ったところを選ぶことができます。

 

3. まとめ

保育園の種類についてまとめると、下記になります。

・保育園の種類としては、認可保育園や認証保育園、無認可保育園といったいくつかのパターンがある
・保育施設の特色はさまざまなので、自分の希望する条件とマッチした施設を選ぶと良い

日本では少子化とはいえど、今後ますます共働き家庭が増えてゆき、保育士のニーズは高まっていくと考えられています。現場では保育士の資格所持者や経験者は、非常に需要が高くなっています。

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