園でも家庭でも取り入れやすい「お正月遊び」を探している方に向けて、今回は定番の福笑いをご紹介します。
福笑いは、みんなで笑い合いながら楽しめるだけでなく、コミュニケーションや観察力、指先の巧緻性にもつながる遊びとして、保育の場でも取り入れやすいのが魅力です。
この記事では、基本の遊び方はもちろん、年齢やクラスの雰囲気に合わせて盛り上げられるアレンジ(応用編)もまとめました。
毎年の正月行事・季節の遊びのアイデアとして、ぜひ参考にしてみてください。
1.福笑いのねらい
日本の伝統的なお正月遊びの一つが福笑いです。実は、ただ楽しいだけではなく、さまざまなねらい(育ちへの効果)があることをご存じでしょうか。
友だちや保育者と協力して作り上げることで、コミュニケーション力の向上につながります。また、出来上がった表情を見て「どんな気持ちかな?」と考えることで、観察力や理解力を育むこともできます。さらに、指先を使ってパーツを置く・動かす活動は、巧緻性(こうちせい)を高めることも期待できます。

C子
あっという間に年末ですね。新年の保育で使えるお正月遊びって、なにがあるんでしょう。
凧あげやまりつき、かるたなんてどうかしら。

B子

A子
それぞれにいろんな発達の効果があるけれど、笑ってできる福笑いなんてどうかしら。
2.福笑いで遊ぼう
福笑いとは、目隠しをした状態で、おかめやひょっとこの輪郭が描かれた台紙に、目・鼻・口などのパーツを置いていく日本の伝統的なお正月遊びです。お正月遊びにはこま、羽根つき、すごろくなどもありますが、福笑いは準備が簡単でルールも分かりやすく、保育にも取り入れやすい遊びです。
2-1. 福笑いの作り方
〈準備する物〉

- 色画用紙(または画用紙)
- はさみ
- のり(必要に応じて両面テープ)
1. 台紙(顔の輪郭)を作る
色画用紙に顔の輪郭(丸・おかめ・ひょっとこなど)を描き、はさみで切ります。最初はシンプルな丸い顔でも十分楽しめます。
2. パーツを作る
目・眉・鼻・口・ほお(赤い丸)などのパーツを、別の画用紙に描いて切ります。年齢に合わせて、パーツの数を増減すると難易度調整ができます。

3. 位置合わせをしやすい工夫をする
パーツが小さくて扱いづらい場合は、少し大きめに作ったり、厚紙に貼ってから切ったりすると置きやすくなります。
4. ずれにくくする(任意)
裏面にマグネットシートを貼ってマグネットボードで遊んだり、顔の型をトイクロスで作ってパーツを面ファスナー(マジックテープ)で貼り付けたりすると、完成した顔がずれにくくなります。
5. 完成
台紙とパーツがそろったら完成です。目隠し用のタオルも用意しておくとスムーズに遊べます。

2-2. 福笑いでの基本の遊び方
- 挑戦する人は目隠しをします。
- 周りの人がパーツを手渡し、「もう少し上だよ」「真ん中あたりかな?」など位置のヒントを伝えます。
- 出来上がったと思ったら目隠しを外して、出来上がった顔の面白さをみんなで楽しみます。
2-3. 応用編
巨大福笑い
型紙を模造紙で作り、パーツも大きく作ります。周りの人も正面から見えにくくバランスが難しいため、難易度アップで盛り上がります。
チームで協力!福笑いゲーム
パーツの数に合わせた人数でグループを作ります。全員で台紙を囲み、目隠しをして、掛け声に合わせて一人一つずつ同時にパーツを置きます。一人でやるより位置をそろえるのが難しく、協力がポイントになります。
変顔大会
出来上がった顔をみんなで真似して遊んでみるのも面白いですよ。そこからにらめっこに発展することもあります。
0〜2歳児(未満児)向け
目隠しをせずに、保育者が「目はどこかな?」「口はここだね」など声をかけながら一緒に置いていくと、語彙の獲得につながります。慣れてきたら自分で置くことで、空間把握の力を育むきっかけにもなります。
節分のお面にも
出来上がった福笑いをデジタルカメラなどで撮影し、拡大して印刷すると、節分の「福の神」のお面として使うこともできます。鬼が去った後に、自分たちの作った福笑いのお面が登場すると、子どもたちも思わず笑顔になるかもしれません。
3.編集部豆知識
福笑いは、“笑うことで福を呼び込む”ということわざ「笑う門には福来る」の考え方と深くつながっています。そもそも、このことわざの起源が福笑いだという説もあります。門(かど)というのは家や家族、家庭などを指しており、正月にみんなで笑い合うことで、一年の幸せや無病息災を願う意味が込められています。
福笑いでよく使われる「おかめ」や「ひょっとこ」は、にっこりと笑う表情=福を招く象徴として親しまれてきました。
では、実際に「笑う門に福は来る」のでしょうか。
笑うことには、気分が明るくなる・ストレスが和らぐなど、心身に良い影響があるとされています。また、笑うことで血流がよくなるなど、健康面でのメリットが語られることもあります。
笑うことは子どもの発達を促すだけでなく、人の心身にとっても大切な行為なのですね。
4.福笑いのまとめ
いかがでしたか。今回は福笑いを使った遊びをご紹介しました。家庭用ゲーム機の普及や安全面の配慮などから、外で自由に遊ぶ子どもたちの姿を見る機会が減ってきたと感じる方もいるかもしれません。保育の中で、子どもたちの無邪気な笑顔を引き出しながら、みんなで福を招いてみませんか。
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