大型連休中の保育は、普段より登園する子どもが少なく、いつもとは少し違った雰囲気になることがあります。「今日はあの子がお休みか」と、少し寂しく感じる保育士もいるのではないでしょうか。
そんな大型連休が終わると、久しぶりに子どもたちの元気な姿がそろいます。
一方で、「おうちにいたい」と登園を嫌がったり、保護者と離れることを寂しがったりと、普段とは違う姿が見られることもあります。
家族とゆっくり過ごした安心感や楽しかった思い出、生活リズムの変化など、その背景はさまざまです。
本記事では、大型連休明けに見られやすい子どもの姿と、気持ちに寄り添いながら園生活へ戻っていくために保育士が意識したい関わり方をご紹介します。
1.連休明けに起こりうること

みなさんも一度は「五月病」を耳にしたことがあると思いますが、これは正式な病名ではありません。新年度の4月に環境の変化があり、それによって気持ちに反して適応できないことなどがこの時期に多いことからそう呼ばれるものです。近年では、夏休み明けにおこる9月病というのも出てきています。
人によって様々ではありますが、大人のみならず、子どもにもそういった症状が出る場合もあります。子どもが発する些細なサインを見逃さないようにしたいですね。
今回の記事では月案や個別指導案などを作成する際にポイントとなりそうな点や、実際の保育の中で起こりうることなどをまとめてみました。
▼新人C子

C子
新入園児のA君が保育園に慣れてきてくれていたのに、連休明けから気分が安定していないようなんです。
▼中堅B子
在園児でもそういった変化がみられる子はそこそこいるわよ。

B子
▼ベテランA子

A子
その分家庭で楽しいことが沢山あったのかもしれないけれど、気になる子たちの様子は特に心がけて見ておくようにしましょう。
2.連休明けの保育について

連休明けは子どもも大人も遊び疲れや新しい環境での疲れが溜まっていたり、一旦緊張から解放されたことの反動による憂鬱な気分が出てしまったりしますよね。それでも子どもたちの笑顔に久々に会えることが活力になります。
しかし、子どもはどうでしょう。不安な気持ちなどを抱えて登園する子もいると思います。
日頃の保育の延長というわけにはいかないことも多々起こりうることを想定しておかなければなりません。
以下で、具体的な例を見ていきましょう。
2-1.連休明けに予想される子どもの姿
GWや年末年始などの長期休暇を家族や親戚と楽しい時間を過ごすと、生活リズムや気持ちの変化によって、いままでは出来ていたことが上手くいかないことがしばしばあります。
その特徴として挙げられる事例をいくつかリストアップしてみました。
| ・保護者と離れたがらずにスムーズな受け入れが困難。 |
| ・朝の身支度に時間がかかって次の活動になかなか移れない。 |
| ・玩具や遊具を独占するなど、他児とのトラブルが起こりやすい。 |
| ・生活リズムが乱れており、午睡ができない。 |
| ・保育者に甘え、傍を離れようとしない。 |
上記のようなことは、年齢を問わず、進級して環境が変化した在園児にも見受けられますが、新入園児は更に顕著に表れることも多いかと思います。
さて、そんな時にはどう対応することが望ましいのでしょうか。
また、上記以外にも保育園への登園を心待ちにしている子がいることも事実です。
保育者も新年度の疲れが出る時期ではあります。より一層気持ちを引き締めることが大切です。
2-2.連休明けのねらいや配慮

先程の項目で書いたように、様々な子どもの姿が予想されます。
1か月かけて保育園に馴染んでいた子どもも当初に元通り、それにつられて元々楽しく登園していた子も泣き出してしまう。そんなことは容易に想像がつきます。
しかし、そこで保育士が焦ってしまうと、余計に子どもたちの不安を増長させてしまうことになりかねません。
子どもたちが落ち着いて登園できるように環境面の配慮や、受け入れの心構えをしっかりとしておきましょう。
そこで大事になってくるのが保育の「ねらい」です。そこの軸が固まれば自然と必要な配慮も見えてくるのではないでしょうか。
- 子どもの不安な気持ちを受け止め、安定した情緒で過ごす。
- 身の回りのことを自分でしようとする意欲を認め、難しい際には言葉かけや援助を行う。
- 遊びの選択が広がるように玩具を複数準備したり、他児と一緒に遊べるように保育者が仲介したりする。
- 生活リズムを少しずつ整えられるように、保護者と連携して援助していく。
- 特定の保育者に甘えたい気持ちをしっかりと受け止めたうえで、他者とも関わって過ごせるように配慮する。また、思いを言葉で表現することが難しい場合には保育者が代弁し、気持ちを汲み取っていく。
2-3.連休明けの連携

子どもの健やかな成長を手助けする上で、周囲の大人の連携は欠かせません。それは保育士同士だけでなく、保護者の方や地域交流なども含まれます。
①、まず保育士同士では連休に入る前の子どもの様子をしっかりと共有し、連休明けの子どもの様子に変わったことがないかをよく観察することが重要です。ほんの少しでも違和感を覚えることがあれば職員間で共有できるようにしておきましょう。
②、次に、保護者の方との密な連携も欠かせません。登降園時や連絡帳などの限られた手段でしかやり取りをすることができないかとは思います。しかし、連休中に何か事故や病気はなかったか、成長して出来るようになったことはないか、連休明けに家を出ることを渋る様子はなかったかなど、要点を押さえて聞き取りを行い、園生活でも変化があればしっかりと伝えることで保護者の方との円滑なコミュニケーションを図りましょう。
地域交流に関しては、日々の保育の中に取り入れられる散歩などを通してすれ違う方との挨拶や、保育園周辺の環境を知ること、交通ルールを学ぶ機会など様々な利点が挙げられます。
3.合わせて読みたい
保育士ナレッジでは過去にも5月病についてや、保護者対応に関する記事を記載しています。
もしよろしければこちらの記事も目を通してもらえると連休明けの保育の一助になるかもしれません。
4.連休明けの保育についてのまとめ
今回の記事では連休明けに想定される子どもの姿を元に、保育者の援助の方法や配慮すべき点をお伝えしました。
しかしながら当然、子ども一人一人に応じた個々の対応が求められます。
また、これらが全てではないため、月案や個人記録などには他の項目も沢山記載することがあると思います。
子どもたちの心身の健康を守るためにも、日頃仕事を頑張っているあなたもしっかりとした休息を大事にし、穏やかに過ごせることを願っています。
















