入園式は、子どもたちと保護者にとって「園生活のスタート」となる大切な日です。
保育士として、温かく迎え入れられるように、心構えをしっかり持って臨みましょう!
本記事では、入園式の服装・持ち物・ふるまい方を詳しく解説します。
初めて入園式に参加される方にも分かりやすく解説しているので、この記事を読めば安心です。
ぜひ参考にして、不安でいっぱいの子どもたちが安心して保育園生活をスタートさせることができるようにサポートしましょう!
目次
1. 保育園の入園式とは
C子
保育士になって初めての園行事になるし失敗したくない!でも、入園式ってどんな感じなんだろう?
園によって入園式の形式も違うし、何を準備したらいいか色々不安だよね…
B子
A子
入園式は、園生活を始める子ども達や保護者を迎える大切なセレモニー!この記事を読んで心に余裕を持って入園式を迎えよう!
入園式の目的
入園式は、「子どもたちが安心して新生活を始められるようにする場」です。
また、保護者にとっても「この園に預けて大丈夫」と思ってもらう大事な時間です。
子どもにとっての入園式
・初めての場所で緊張しているので、温かく迎え入れることが大切
・「ここは楽しいところ」「先生は優しい」と思えるような雰囲気を作る
保護者にとっての入園式
・大切な子どもを預ける不安があるため、信頼関係を築く第一歩になる
・園の方針や生活リズムを伝え、安心してもらう
2. 保育士の心構え
入園式は、子どもたちが「ここなら安心できる!」と感じる大切な機会です。
だからこそ保育士として温かく迎え入れる準備をし、子どもや保護者がリラックスできる雰囲気作りが大切です。
笑顔で温かく迎える
◎ 第一印象が大切!
子どもも保護者も緊張しているため、明るい笑顔が安心感につながります。
「おはようございます!」「ご入園おめでとうございます!」と元気に声をかけ、親しみやすい雰囲気を作りましょう。
子どもの気持ちに寄り添う
◎ 無理に参加を促さず、見守る姿勢を大切に
- 不安そうな子には「大丈夫だよ」「先生と一緒にいていいよ」と優しく声をかける
- 目線を合わせ、安心できるように接する
- 歌や手遊びは、見ているだけでもOK
◎ 泣いてしまう子には…
「ママと離れるのが寂しいよね」と気持ちを受け止め、抱っこやおもちゃを使って気持ちを切り替えましょう。
保護者の不安を軽減する
◎ 保護者も緊張しているため、安心できる声かけを
- 積極的に話しかける:「お子さんの好きな遊びは何ですか?」など、簡単な質問で距離を縮める
- 子どもの様子を伝える:「○○ちゃん、少しずつ慣れてきましたね!」などと保護者に安心感を与える
- 「お預かりする責任感」を伝える:「これから○○ちゃんと楽しく過ごしていきますね!」
チームワークを意識する
◎ 保育士同士の連携が大切!
- 困っている保護者がいたら、すぐにフォロー
- 泣いている子には、他の先生が自然にサポート
- 役割分担を決め、スムーズな対応を心がける
臨機応変に対応する
◎ 予定通りに進まなくても大丈夫!
- 子どもが泣き止まない、プログラムがズレることも想定内
- 状況に合わせて、柔軟に対応する心構えを持つ
◎ もし式の途中で騒がしくなったら…
「ちょっとお話を聞いてみようね!」と子どもたちに優しく声をかける。
◎ もし予定より早く進んでしまったら…
簡単な手遊びを入れて時間調整をする。
3. 入園式の準備と流れ
入園式をスムーズに進行するためには、事前準備が欠かせません。
しかし、新年度準備と重なるため忙しい時期でもあるため、早めに計画を立て、式の流れや必要な準備を把握しておくことが大切です。
当日の案内がスムーズにできれば、保護者も安心して参加できます。
3-1. 事前準備(1週間前まで)
園の規模や方針によって準備内容は異なるため、事前に確認しながら進めましょう。
式のプログラム作成
- 過去の例を参考にしながら、式の進行を決定
- 司会、子どもの誘導、保護者対応、音響などの担当を割り振る
- 園長先生や来賓のスピーチ内容を確認
会場準備とレイアウト
- 園児席・保護者席・来賓席を配置し、動線を考慮
- 飾りつけの計画(手作りの装飾や花を準備)
- 音響設備・マイクの動作確認
配布物の準備
- 「入園のしおり」(当日の流れ、持ち物、園のルールなど)
- 「年間行事予定表」
- 「持ち物リスト&通園のルール」
3-2. 前日準備
会場セッティング
- イスやテーブルの配置調整
- 看板や装飾を設置(「にゅうえんおめでとう!」など)
- 花や風船で温かみのある雰囲気づくり
リハーサルの実施
- 保育士同士で式の流れを確認し、進行役はスムーズに話せるよう練習
- 園児の座る位置や保護者の誘導方法をチェック
緊急対応の確認
- 子どもが泣いたり、体調不良になった場合の対応を共有
- 保護者へ適切に対応できるよう、スタッフ間で情報を共有
3-3. 当日朝の最終チェック
会場の最終確認
- 園児・保護者・来賓の席を再確認し、動線を最適化
- 装飾や看板の設置が問題ないかチェック
- お花の位置が視界を遮らないように調整
音響・マイクのチェック
- マイクの音量やスピーカーの位置を確認
- BGM(入場時や終了時の音楽)が適切に流れるかテスト
プログラム進行の確認
- 司会、誘導、出し物担当など、各担当者が役割を把握しているか再確認
- 進行スケジュールにズレがないかチェック
受付準備
- 名簿&出席確認リストの準備(園児と保護者の名前をチェック)
- 名札・配布資料(入園のしおり、持ち物リストなど)の準備
- 筆記用具やメモを用意し、受付担当の動きを確認
4. 入園式当日のポイント
入園式当日は、子どもたちがリラックスできるよう温かい雰囲気を作ることが大切です。
また、保護者の不安を和らげるために、適切な声かけやスムーズな進行を心がけましょう。
4-1. 子どもたちへの対応
緊張している子の様子を観察
- 表情がこわばっている子には優しく声をかける
- じっと座れない子には、そっと隣に座って安心させる
泣いてしまう子への対応
- 「大丈夫だよ」「先生と一緒にいようね」と優しく声をかける
- お気に入りのぬいぐるみやおもちゃを渡して気をそらせる
- 保護者が近くにいる場合は、無理に引き離さず少しずつ慣れるようサポート
4-2. 保護者への対応
不安そうな保護者には積極的に声をかける
- 「○○ちゃんは何が好きですか?」など、会話のきっかけを作る
- 子どもの様子を伝え、安心感を持ってもらう(例:「少しずつ慣れてきましたね!」)
質問にはすぐ対応
- 園生活について質問されることが多いため、持ち物やルールの説明をスムーズにできるよう準備
4-3. 入園式の流れ(タイムスケジュール)
当日のスケジュール例
※定員41名の中規模園(卒園児11名)の場合
園によって細かな違いはあります。しかし、大まかな流れは共通しています。
事前に自園のスケジュールを確認し、各場面での役割を把握しておきましょう。
4-4. 入園式後の対応
退場時の声かけ
- 「ありがとうございました!」と笑顔で挨拶
- 「また明日も待っていますね!」と明るく声をかけ、翌日からの登園を前向きな気持ちに
忘れ物チェック
- 名札や配布資料が置きっぱなしになっていないか確認
- 靴や帽子などの落とし物がないかチェック
保育士同士で振り返り
- 「泣いていた○○ちゃんは、どのくらいで落ち着いたか?」
- 「○○ちゃんの保護者が不安そうだったので、明日声をかけよう」
翌日以降の受け入れ準備
- 初日の登園をスムーズにするため、入園式で気になった子どもの特徴を共有
5. 園によって異なる入園式のスタイル
入園式の形式は、園の規模や方針によって異なります。例えば、以下のような3つのスタイルがあります。
5-1. 全体式典型(フォーマルな入園式)
- 対象: 大規模園(定員60名以上)、公立保育園に多い
- 特徴: ホールなどで全員が集まり、式次第に沿って進行
- 課題: 式が長くなると子どもが飽きやすいため、適宜フォローが必要
5-2. クラス別入園式(少人数制)
- 対象: 中規模園(定員20〜60名)、私立園に多い
- 特徴: クラスごとに実施し、子どもと保護者がリラックスしやすい
- 課題: 保護者一人ひとりと話す時間を確保するため、スケジュール調整が必要
5-3. 個別対応型(アットホームな入園式)
- 対象: 小規模園(定員19名以下)、家庭的保育園に多い
- 特徴: 入園式というより「オリエンテーション」に近い形式
- 課題: 保護者同士の交流が生まれにくいため、配慮が必要
6. 保育士の入園式の服装と身だしなみ
入園式では、保育士も「清潔感」と「親しみやすさ」を意識した服装が求められます。
したがって園の雰囲気や方針に合わせながら、動きやすく適切な身だしなみを心がけましょう。
6-1. 入園式の服装スタイル
フォーマルスタイル(大規模園・公立園向け)
- トップス: 白や淡い色のブラウス・シンプルなカットソー
- アウター: ノーカラージャケット(ベージュ・ネイビー・グレーなど)
- ボトムス: ストレートパンツ・膝丈スカート(動きやすい丈)
- 靴: ローヒールパンプス・シンプルなスニーカー
大規模園では、スーツスタイルの保護者が多いため、少しフォーマル寄りの服装が適しています。
きれいめカジュアルスタイル(私立園・中規模園向け)
- トップス: シンプルなブラウス・襟付きシャツ・薄手のニット
- アウター: カーディガン・軽めのジャケット
- ボトムス: チノパン・スラックス・ワイドパンツ
- 靴: ローファー・バレエシューズ・スニーカー
保護者との距離が近い園では、ジャケットではなくカーディガンを羽織ると柔らかい印象になります。
動きやすさ重視のカジュアルスタイル(小規模園・家庭的な園向け)
- トップス: 無地のカットソー・動きやすいシャツ
- アウター: カーディガン・パーカー(清潔感のあるもの)
- ボトムス: ストレッチパンツ・ガウチョパンツ
- 靴: スニーカー・軽めのローファー
小規模園では、動きやすさと親しみやすさが求められるため、カジュアルな服装が多めです。
6-2. メイク・髪型・NGファッション
清潔感のあるメイクと髪型
- メイク: ナチュラルメイクを意識し、派手なカラーや濃いアイメイクは避ける
- 髪型:
- ミディアム~ロング:一つ結び・シニヨン・ハーフアップ
- ショート:ワックスやスプレーで整える
避けるべきNGファッション
- 服装: 蛍光色・キャラクター柄・過度なフリル・露出の多い服(ミニスカート・ノースリーブ)
- 靴: ヒールが5cm以上・サンダル・ミュール
- メイク・髪型: 厚塗りメイク・派手なリップ・明るすぎる髪色(金髪など)
- 香り: 強すぎる香水や柔軟剤の香りは避ける
6-3. ワンポイントアドバイス
園の方針に合わせるのが一番大事!
- 大規模園なら「きちんと感」を意識したジャケットスタイル
- 中規模園なら「きれいめカジュアル」で柔らかい印象
- 小規模園なら「動きやすさ」を重視したシンプルな服装
入園式は、保護者にとって「先生の第一印象」が決まる大事な日です。
よって「親しみやすく、でもきちんとしている」服装を心がけ、安心感を与えられるようにしましょう!
7. 入園式の出し物を考えるポイント
入園式は子どもたちが新しい環境に慣れる大切な機会です。楽しい出し物や手遊びを取り入れ、安心して園生活をスタートできるよう工夫しましょう!
7-1. 出し物の選び方のコツ
短く、わかりやすい内容に
- 3歳以下の子どもは集中力が短いため、3~5分程度の短いものを選ぶ
- パネルシアター、ペープサート、大型絵本など視覚的に楽しめるものを活用
- 「○○くんもできるかな?」など、子どもが参加できる要素を取り入れる
緊張をほぐす仕掛けを入れる
- 動物やキャラクターを登場させて親しみやすい雰囲気を作る
- 先生たちが大きな動きや優しい表情で演じ、安心感を与える
- 「手をたたきましょう」「アンパンマンのマーチ」など、馴染みのある音楽を取り入れる
保護者も一緒に楽しめる内容に
- 親子でできる手遊びやふれあい遊びを選ぶ
- 「親子で手をつないでやってみましょう!」など、簡単な声かけで誘導
- 写真を撮りやすいタイミングを作り、思い出に残る時間にする
8. 入園式の出し物アイデア
入園式の出し物は、子どもたちの緊張をほぐし、園生活への期待を高める大切な時間です。
例えば視覚的に楽しめるもの、参加型の遊び、親子で楽しめるものなど、園の雰囲気に合わせて選びましょう。
8-1. パネルシアター「はじめましてのお話」
おすすめポイント: 視覚的に楽しめて小さい子どもでも集中しやすいから入園式の出し物としてオススメ
内容:
- 動物たちが「はじめまして!」と自己紹介しながら登場
- 「○○組のおともだちはいるかな?」と子どもたちに問いかける
- 最後に「これからみんなで楽しく遊ぼうね!」と締めくくる
アレンジ: 先生がキャラクターになりきる・歌を取り入れる。
8-2. 手遊び歌「はじまりのうた」
おすすめポイント: 子どもたちが参加しやすく、緊張をほぐせる。入園式の出し物として定番。
おすすめの手遊び歌:
- 「とんとんとん ひげじいさん」
- 「むすんでひらいて」
- 「アンパンマンのマーチ(手振り付き)」
アレンジ: 歌の途中で先生の紹介を入れる・保護者も一緒に誘導。
8-3. ペープサート「どんなおともだちがいるかな?」
おすすめポイント: 先生がキャラクターとして話すことで親しみやすい。
内容:
- 動物たちが登場し、自分の好きな遊びを紹介
- 先生が「○○くんはどんな遊びが好きかな?」と問いかける
- 最後に「みんなで仲良く遊ぼうね!」と締めくくる
アレンジ: 先生が動物の声マネをする・子どもたちに「この動物は何かな?」と質問。
8-4. 他にもおすすめの入園式の出し物
先生による簡単な劇「たのしい ほいくえん」
- 先生たちが演じることで親近感がわく
- 保育園の生活を楽しく紹介できる
- 簡単なダンスを取り入れ、みんなで「せんせい!」と呼んでもらう
大型絵本の読み聞かせ
- 「はらぺこあおむし」「だるまさんが」など、人気の絵本を活用
- 読み聞かせの途中で簡単なクイズを入れる
- 先生がキャラクターの声を変えて演じると◎
みんなで楽しむふれあい遊び
- 「バスにのって」「くるくるくる」「きしゃぽっぽ」など、親子で楽しめる遊び
- 保護者と一緒にできる内容にすると◎
- 最後に「たのしいね!」と笑顔で終わる
入園式の出し物は「楽しさ」「安心感」「ふれあい」を大切にするのがポイントです。
子どもたちが「保育園って楽しい!」と感じられるような工夫をしながら、素敵な時間を作りましょう!
9. まとめ
この記事では、入園式に向けた心構え、準備から当日の流れ、服装や身だしなみ、そして入園式の出し物の例まで幅広くご紹介しました。
入園式は 子どもたちにとって「保育園って楽しい!」と感じてもらう大切な時間 です。
先生たちの 明るい笑顔と温かい声かけ が、子どもや保護者に安心感を与えます。
しっかり準備を整え、 楽しく思い出に残る入園式 を作りましょう!
保育士さんの転職サポートは【保育士×コネクション】
【保育士×コネクション】は専門のアドバイザーがあなたに合った保育園・幼稚園の求人をご提案させていただきます。ご不安な点やご希望などしっかりとヒアリングさせていただき、サポートさせていただきます。まずはお気軽にお問い合せください。