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5月病のサポート方法や保育園で流行る病気リスト完全版!

5月病(心の不調)」と「感染症」に気をつけたい春の時期がやってまいりました。

新年度、新しい環境でがんばる子どもたち。
保育園では 集団生活 をしているため、感染症が広がりやすい環境です。
特に乳幼児は免疫力がまだ十分に発達していないため、さまざまな病気にかかりやすくなります。
感染症の特徴や予防策をしっかり理解し、園内での 感染拡大防止 に努めましょう。

ここでは、保育園でよく発生する感染症をあいうえお順に詳しく解説し、それぞれの 症状・感染経路・登園基準・予防策を紹介します。

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1. 保育者が知っておきたい「子どもの5月病」

5月病

新年度が始まり、子どもたちは新しい環境に慣れようと、一生懸命頑張っています。
しかし、5月に入ると「登園を嫌がる」「元気がない」「急に泣きやすくなった」などの様子が見られることがあります。
これは、子どもが環境の変化によるストレスや疲れを感じているサイン かもしれません。

保育者として、この時期の子どもの変化に敏感になり、安心して過ごせる環境を整えることが大切です。

本記事では、子どもの5月病の原因やサイン、保育者としてできる支援のポイントについて解説します。

1-1.子どもの5月病とは?

「5月病」という言葉は、主に大人が新年度の緊張やストレスの反動で5月に体調を崩すことを指しますが、子どもにも同じような現象が起こります。

特に保育園や幼稚園に通う子どもたちは、まだ環境適応能力が十分に発達していません。
新しいクラスや先生、友達に慣れるのに精一杯で、4月は緊張しながら過ごしています。
5月に入ると、気持ちが少し落ち着く一方で、「無理して頑張っていた疲れ」や「慣れない環境へのストレス」が表面化 しやすくなります。

1-2.保育者が気を付けたい「子どもの 5月病 」のサイン

◆ こんな様子が見られたら注意!

・登園時に泣いたり、行きたがらない
・笑顔が減り、ボーッとしている時間が増える
・急に甘えが強くなり、保育者にくっつきたがる
・友達との関わりが減る、またはトラブルが増える
・食欲が落ちる or 食べ過ぎる
・お昼寝の時間に寝つきが悪くなる
・「お腹が痛い」「頭が痛い」と頻繁に訴える
・すぐに泣いたり、ちょっとしたことで怒る

 

子どもによって現れるサインは異なりますが、「4月よりも様子が変わった」「いつもと違う行動が増えた」 と思ったら、心の疲れが影響している可能性があります。

1-3.5月に不安定になる理由とは?

◆環境の変化による緊張と疲れ

新年度が始まり、子どもたちは新しい環境に慣れようと日々頑張っています。特に進級児は新しい先生やクラスメイトとの関係に緊張し、新入園児は親と離れること自体が大きなストレス になります。

4月の間は「頑張ろう」と気を張っていた子も、5月に入ると気持ちが緩み、疲れが出やすくなります。

 

◆ゴールデンウィーク明けのリズムの乱れ

GWの長期休みは、子どもにとって「家族と過ごせる楽しい時間」です。そのため、休み明けに登園すると「またママやパパと離れなきゃいけない」という気持ちが強くなり、不安定になりやすいです。

 

◆ 新しい友達や先生との関係づくりの疲れ

子どもたちは、園生活の中で「友達と仲良くしなきゃ」「先生の言うことをちゃんと聞かなきゃ」と、無意識のうちにプレッシャーを感じています。

最初は頑張れるものの、5月になると「まだクラスに馴染めていないかも」「うまく友達が作れない」と感じることも。

 

◆保育者や親の期待を感じてしまう

「ちゃんと挨拶しようね」「お友達と仲良くしようね」といった言葉が、子どもにとってプレッシャーになることもあります。
「いい子でいなきゃ」という気持ちがストレスになり、心の負担につながる ことがあります。

 

1-4.保育者としてできる「子どもの5月病」へのサポート

まずは「子どもの気持ち」を受け止める

「最近、登園時に泣くことが増えたな」と思ったら、無理に「頑張ろうね!」と言うのではなく、「ちょっと疲れちゃったのかな?」「今日は気分がのらない日かな?」 と、子どもの気持ちに寄り添いましょう。

子どもは「自分の気持ちをわかってもらえた」と思うと安心し、気持ちが落ち着くことがあります。

◆「大丈夫だよ、ゆっくりでいいよ」と伝える

「早く慣れなきゃ」「頑張らなきゃ」と焦る子もいます。そんなときは、「ゆっくりでいいんだよ」「少しずつ慣れていこうね」 と安心できる言葉をかけましょう。

◆いつも以上にスキンシップを増やす

子どもが不安定な時期は、抱っこや手をつなぐ、頭をなでる などのスキンシップを意識的に増やすと、気持ちが安定しやすくなります。

また、優しく声をかけるだけでも安心感につながります。
「○○くん、今日も来てくれてうれしいよ」
「先生のそばで遊んでいてもいいよ」

など、温かい言葉をかけると、子どもも少しずつ安心して園生活に戻れます。

◆休息の時間を大切にする

5月は、子どもの心も体も疲れやすい時期。無理に活動的な遊びばかりをさせず、絵本を読んだり、静かに遊べる時間 を作るのも効果的です。
また、無理に友達と遊ばせるのではなく、一人で落ち着ける時間を作る ことも大切です。

◆保護者と連携し、安心できる環境を整える

子どもの5月病は、家庭の様子にも影響を受けます。
保護者とも情報を共有し、「最近、朝ぐずることが増えた」「家ではどんな様子ですか?」と声をかけることで、子どもにとってより安心できる環境を作ることができます。

1-5.焦らず、温かく見守ろう

子どもの5月病は、一時的なものです。「環境に慣れるまで、もう少し時間がかかるのかな?」と、温かく見守ることが大切 です。
子どもが安心して過ごせるように、「大丈夫だよ」「ゆっくりでいいよ」 の気持ちを大切にしながら、サポートしていきましょう。

2. 園で流行する感染症 あいうえお順

2-1.アデノウイルス感染症/RSウイルス感染症

⚫︎アデノウイルス感染症(咽頭結膜熱・流行性角結膜炎)

📌 主な症状
👄 咽頭結膜熱のどの痛み、発熱(39〜40℃が4~5日続く)、目の充血
👁️‍🗨️ 流行性角結膜炎強い目の充血、目やに、発熱(39〜40℃が4~5日続く)
🦠 感染経路
飛沫感染くしゃみや咳
接触感染タオル・おもちゃの共有
🏫 登園の目安
咽頭結膜熱解熱後2日以上経過してから
流行性角結膜炎眼症状がなくなり、医師の許可が出てから
🛡️ 予防策
・手洗い・うがいを徹底
・タオルの共用を避ける
・おもちゃやドアノブを消毒

 

⚫︎RSウイルス感染症

📌 主な症状
38〜39℃が4~5日続く
咳、鼻水、ゼーゼーとした呼吸音(喘息)
重症化すると呼吸困難や肺炎に信仰
🦠 感染経路
飛沫感染くしゃみや咳
接触感染手指やおもちゃを介して
🏫 登園の目安
解熱後、呼吸が安定してから
🛡️ 予防策
・乳幼児(特に生後6ヶ月未満)は注意が必要
・せきがひどい場合はマスクを着用(保育士)
・こまめな換気と手洗い

 

2-2.感染性胃腸炎/川崎病

⚫︎感染性胃腸炎(ノロウイルス・ロタウイルス・アデノウイルスなど)

📌 主な症状
突然の嘔吐、下痢
発熱を伴うことも
水分補給が大切
🦠 感染経路
接触感染嘔吐物や便の処理時
飛沫感染嘔吐時のウイルス拡散
経口感染汚染された食品や手指
🏫 登園の目安
嘔吐や下痢がなくなり、普段の食事が取れるようになってから
🛡️ 予防策
・塩素系消毒液で嘔吐物や便を適切に処理
・手洗いを徹底(アルコールは効果が薄い
・調理器具やタオルの消毒

 

⚫︎川崎病

📌 主な症状
5日以上続く発熱
両目が赤くなる
赤みやひび割れ
手足のむくみや発疹
🦠 感染経路
詳細は不明(ウイルスや細菌の関与が疑われている)
🏫 登園の目安
医師の許可が出てから
🛡️ 予防策
・早期発見が重要(心臓合併症を防ぐため)
・高熱が続く場合は速やかに受診

 

2-3.水痘(水ぼうそう)

⚫︎水痘(水ぼうそう)

📌 主な症状
赤い発疹 → 水ぶくれ → かさぶた
38℃前後の発熱
強いかゆみを伴う
🦠 感染経路
空気感染空気中に漂うウイルスから感染
飛沫感染くしゃみや咳を介して
接触感染発疹の中のウイルスが皮膚などから
🏫 登園の目安
すべての発疹がかさぶたになってから
🛡️ 予防策
ワクチン接種を推奨(1歳と3歳)
・かゆみが強い場合は爪を短く切る
・発疹を掻きむしらないように注意

 

2-4.手足口病

⚫︎手足口病

📌 主な症状
口の中、手のひら、足の裏に水疱性の発疹
熱はそれほど高くないことが多い
口内の痛みで食べづらくなる
🦠 感染経路
飛沫感染咳やくしゃみなどから
接触感染発疹や便中のウイルスから
🏫 登園の目安
発熱がなく、普段どおりの食事が取れるようになればOK
🛡️ 予防策
手洗いを徹底(便の中にウイルスが数週間残るため)
共有おもちゃをこまめに消毒

 

2-5.百日咳

⚫︎百日咳

📌 主な症状
長期間続く激しい咳、特に乳幼児は注意
夜に咳がひどくなる傾向
🦠 感染経路
飛沫感染咳やくしゃみを通じて感染
🏫 登園の目安
5日以上の抗菌薬治療を受け、咳が落ち着いてから
🛡️ 予防策
三種混合ワクチン(DPT)を定期接種
・咳がひどい場合は保育士がマスク着用

 

3. 感染症対策の基本

5月病

保育園では、さまざまな感染症が流行しますが、基本的な予防策(手洗い・消毒・ワクチン接種・適切な換気)を徹底すること でリスクを大幅に下げることができます。

手洗い・うがいの習慣化(感染予防の基本)
・消毒・換気を徹底(アルコール消毒 or 塩素系消毒)
ワクチン接種を推奨(水ぼうそう・インフルエンザなど)
感染の疑いがあれば早めに受診・登園基準を守る

感染症を持ち込まない・広げない工夫 を心がけ、子どもたちが安心して過ごせる環境を作りましょう!

4.保育士の職業病とその対策

5月病

保育士は 体力的・精神的に負担の大きい職業 です。
毎日の子どもとの関わりの中で、声を酷使する・長時間中腰になる・ストレスがたまりやすい など、さまざまな要因が 職業病 を引き起こします。

ここからは、保育士がかかりやすい職業病を 身体的なもの・精神的なもの に分け、それぞれの 原因・症状・予防策 を詳しく解説します。

4-1.身体的な職業病

◆腰痛・ぎっくり腰(腰椎椎間板ヘルニア)

📌 主な症状
・慢性的な腰の痛みや重だるさ
・ぎっくり腰(急激な痛みで動けなくなる)
・坐骨神経痛(腰から足にかけての痛みやしびれ)
⚡️原因
・子どもを抱き上げる動作の繰り返し(特に0〜2歳児担当)
・床に座る・中腰姿勢での作業が多い
・重い荷物(布団・遊具)を持つ機会が多い
🛡️ 予防策
・子どもを抱っこするときは膝を曲げて腰に負担をかけない
・重い荷物は台車を使う・分けて運ぶ
・ストレッチや軽い筋トレで腰回りの筋肉を強化する

 

◆腱鞘炎・手首の痛み(ド・ケルバン病)

📌 主な症状
・手首や親指の付け根が痛む
・手を動かすとズキズキ痛む、力が入りにくい
⚡️原因
・頻繁な抱っこやおむつ交換
・絵本の読み聞かせや書類作成で手を酷使する
🛡️ 予防策
・手首をなるべく動かさない工夫(抱っこ時は腕全体で支える)
・サポーターを使用し、負担を軽減する
・痛みが出たら冷やして安静にする

 

◆声帯炎・のどの不調

📌 主な症状
・声が枯れる、出にくくなる
・のどの痛み、違和感が続く
⚡️原因
・大声で話す、歌う機会が多い
・乾燥した環境(冬場やエアコンの使用)
🛡️ 予防策
・のど飴や加湿器を活用し、乾燥を防ぐ
・腹式呼吸を意識し、喉に負担をかけない話し方をする
・ジェスチャーや楽器を活用し、大声を出さなくても伝わる工夫をする

 

◆アレルギー・花粉症・ぜんそく

📌 主な症状
・くしゃみ、鼻水、目のかゆみ(花粉症)
・呼吸困難、咳が長引く(ぜんそく)
⚡️原因
・園庭や公園での外遊びによる花粉、ほこりの影響
・布団の上げ下ろし・掃除でハウスダストを吸い込む
・食物アレルギーの子どものケア時に微量のアレルゲンを吸い込む
🛡️ 予防策
・マスクを着用し、アレルゲンを吸い込まないようにする
・布団や遊具のホコリをこまめに掃除、除菌
・アレルギー症状がある場合は、医師と相談し適切な薬を服用

 

◆皮膚トラブル(手荒れ・あかぎれ・湿疹)

📌 主な症状
・手がカサカサし、ひび割れる
・指の関節が切れて痛む(あかぎれ)
・かゆみや湿疹が出る
⚡️原因
・頻繁な手洗いや消毒で手の油分が失われる
・水仕事が多く、乾燥しやすい
🛡️ 予防策
・手洗い後は必ずハンドクリームで保湿(無香料のものの方がよかったり、ハンドクリームの使用に関しては園によって使用可否が異なります)
・刺激の少ないハンドソープを使用する
・水仕事の際はゴム手袋を使う

 

4-2.メンタルヘルスの職業病

 

ストレス・バーンアウト(燃え尽き症候群)

📌 主な症状
・イライラしやすい、疲れが取れない
・仕事に対する意欲が低下
・慢性的な頭痛、肩こり、不眠
⚡️原因
・子どもの命を預かる責任の重さ
・保護者対応のプレッシャー
・業務量の多さ(事務作業・行事準備)
🛡️ 予防策
・完璧を求めすぎず、周囲と協力する
・こまめに休憩を取り、心と体をリフレッシュ
・園内で気軽に相談できる環境をつくる

 

◆うつ病・適応障害

📌 主な症状
・気分が沈み、何をしても楽しくない
・眠れない、食欲がない
・涙が出る、仕事に行くのがつらい
⚡️原因
・長時間労働や人間関係のストレス
・保護者対応の負担
・子どもへの対応に悩みすぎる
🛡️ 予防策
・無理をしすぎず、適度に仕事をセーブ
・心の不調を感じたら、専門家(カウンセラー・医師)に相談
・同僚や家族に話し、サポートを受ける

 

5.保育士が健康に働くためのポイント

5月病

体を守るための工夫

正しい姿勢を意識する(腰を痛めない抱っこ方法)
・こまめにストレッチやマッサージをする
・バランスの良い食事と十分な睡眠をとる

◆メンタルケアを大切に!

・仕事の悩みを一人で抱え込まない
・プライベートの時間を大切にし、リフレッシュする
・ストレスがたまりすぎる前に、休息をとる

保育士の仕事は 子どもの成長を支える素晴らしい職業 ですが、身体的・精神的な負担が大きい のも事実です。

無理をしすぎず、自分の健康を大切にすること
職場の仲間と支え合い、適度に息抜きをすること

健康でいることが、子どもたちにとっても より良い保育 につながります。
自分の体と心を守りながら、長く楽しく働ける環境を作っていきましょう!

 

6.まとめ

保育園では、子どもも保育士もさまざまな病気や健康リスクにさらされています。
子どもは免疫が未発達のため、感染症にかかりやすく、集団生活の中で広がることも多いため、手洗いや消毒、適切な環境管理が重要です。

保育士自身も感染を防ぐために体調管理を徹底し、無理をしないことが大切です。
また、5月病のような精神的な不調を防ぐために、適度な休息やリフレッシュを心がけましょう。
さらに、腰痛や腱鞘炎などの職業病を予防するために、正しい姿勢やストレッチを取り入れることも必要です。
子どもと自分自身の健康を守りながら、安心して働ける環境を整えていきましょう!

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